魔法使いのような

先生がいます。
調子が悪く、矢が前へ後ろへ荒れているときにちょっとした指導一つで修正してしまうのです。
どこがおかしいのかピタリと当ててしまいます。


半人前ですらない私が偉そうに語れるものではないのですが、弓道は一つ一つの動作が全て繋がっていて、どれか一つ崩れると二つ先三つ先の姿勢に影響します。
矢が荒れて飛んでいる場合、どこが間違っているのかを見つけて直すのですが、それには根っこの原因を理解する必要があります。
弓手(左手)に問題があるのか、馬手(右手)に問題があるのか。
胴づくりがおかしいのか…。自分の身体なのにわからない事だらけで混乱してしまいます。
そしてその混乱がさらに荒れる原因になってますます深みにはまっていく…。
先生は、その堅く絡まってしまった細い糸のような混乱を、言葉一つ、補助一つでするりと解き正してしまいます。


何十年の積み重ねが生んだものは本当に魔法のようで、そういったものを肌身に感じて体験できるのは貴重なことなんだろうなぁと思います。
これだから弓道はやめられません(^^)


画像は弓道の帰りに小腹が空いたので食べたパンと飲み物。
文章には全く関係ありません(笑)